『うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる』
『自分が自分にならないでだれが自分になる あなたがあなたにならないで だれがあなたになってくれる』
『そんかとくか人間のものさし うそかまことか佛さまのものさし』
相田みつを氏の句は、余分な言葉はなくとてもシンプルで、心にスッーと入ってきます。そして心から自分の体の隅々まで染み込んでいくのです。
どうしてこのような心に染み込み、人間として大切なことを素直に表現できるのでしょう。私は理由が知りたいと思い調べてみました。それは相田氏の人生そのものが表現されているからだと理解できました。
相田氏の作品の特徴は二つあります。一つは仏教的な境地から自分をみつめ時には己を励まし時には己をしかる内省的な作品(相田氏は武井老師との出会いがあり仏教の境地を得ています)もう一つは自らの生い立ちや体験をもとにした作品です。
相田氏は御自分の母親を逆縁の菩薩様と受け止めていらしたようです。私は逆縁の菩薩という言葉を相田氏を通して初めて知りました。
「逆縁の菩薩さま」さすらいの小僧壱法話-1 (hachisu-net.com)
自分を成長させてくれるために、嫌われ役を演じてくださり気付きを与えてくれる存在のようです。誰しも嫌われたくはないですよね。それなのに進んで嫌われ役となってくださる方には感謝しかありません。